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研究.net ホーム > 研究現場レポート > 世界に誇る水処理の技術 オルガノ株式会社

世界に誇る水処理の技術

01.水ビジネスとは
02.オルガノ株式会社の事業紹介
03.オルガノ株式会社の歴史と将来ビジョン
04.これからの技術動向と求める人材像

オルガノ株式会社の事業紹介

冒頭で紹介した水ビジネスの6つの分類でみると、オルガノは、「工業用水・工業下水」「再利用水」の領域で事業を展開しています。水ビジネス全体の中で「成長ゾーン」と定義されている領域です。市場全体に占めるシェアは小さいですが、成長性が見込まれ、日本が優位と言われる水循環技術の活用が必要な分野です。オルガノはじめ、日本企業が水処理のコア技術を有しています。
では、具体的にオルガノの事業を紹介します。大きく分類すると次の3つになります。

プラント事業 大型水処理装置の開発・販売 ソリューション事業 納入した装置のメンテナンスや運転管理 機能品商品事業 レディーメイド型水処理装置、水処理薬品、食品加工材の販売

■プラント事業

プラント事業は、各種産業分野に必要とされる「水」をつくる装置を開発し販売する事業です。電子産業の工場や火力・原子力発電所等を中心に水処理装置を導入します。その大きさは、小さいものでも4〜6人のミーティングルーム程度の大きさ。大きなものになると小中学校の体育館を超える大きさの装置もあります。開発者や設計者は、顧客とのミーティングを重ねながら仕様を決め、いろいろな部署と連携しながら設計から製造・据付・試運転までトータルに関わることになります。このようなスケールの大きな装置でつくられる「水」とはどのような水なのでしょうか。

「水」には、用途に応じて要求される「純度」というものがあります。
例えば、私たちが生活に使う上水道の場合、50mプールにその水を貯めてだけを除くと、ドラム缶2本分の不純物(ミネラル分など)が含まれているそうです。この程度の不純物を含んだ水は精密洗浄には使えないのです。この不純物を取り除き、純粋な水をつくる装置が「純水製造装置」です。
電子産業の代表である半導体工場では、「超純水」と呼ばれる水が使われます。超純水の場合、東京ドームに角砂糖1個分の不純物になります。
また、工場内で洗浄用に一度利用した超純水は、排水基準をクリアした状態で放流する必要があります。このとき、環境影響や経済性の面からすべてを放流せず排水処理しやすい水、処理しにくい水に分けて様々な処理を行い、水の再利用を図ります。
このように、工場で使われる水の入口から出口までのトータルエンジニアリングがプラント事業と言えます。

【超純水とは】
超純水とは

【オルガノ株式会社の強み】
他のライバル企業と比べて、オルガノが最も強い分野は、火力・原子力発電所向けの装置です。なんと、国内の発電所の70%のシェアを誇ります。主な設備・装置としては、給水処理設備・排水処理設備・復水処理設備等であり、安定的な発電に欠かせない設備です。
火力・原子力発電所では、高温・高圧の水蒸気によりタービンを回して発電しています。タービンを回転させた後、水蒸気は復水器で冷却・凝縮して水(復水)に戻ります。この水は再利用されるのですが、再利用にあたりろ過器や脱塩装置を通すことで再利用が可能になります。オルガノは特にこの復水処理設備において大きな強みを持ちます。
これだけのシェアを確保できている理由は、1970年に日本初の商業用原子力発電所である敦賀原子力発電所に装置を提供。その厳しい品質管理基準をクリアし、さらに安全に運用されてきたこれまでの実績が現在の信頼性につながっています。

【発電所における水処理システム (出典:オルガノ株式会社ホームページ)】

■ソリューション事業

納入した装置を含め、その工場の水に関するメンテナンス・運転管理・遠隔監視等のソフト的なサービスを受託する事業がソリューション事業です。装置売りとしてのプラント事業から、サービス・技術を提供していく取り組みです。
顧客は厳しい企業間競争の中、できる限り自社の人材を核となる製造ラインに配置する動きが広まり、水に関する部門は水処理を専門とする会社へすべてアウトソーシングするという傾向が増えています。場合によっては、顧客から土地を提供してもらい、そこに当社が顧客専用の水処理工場を建設するという場合もあります。例えば、10年間を契約期間として、基本料金+従量制で料金をいただく形式もあります。顧客は巨額な設備投資が不要となり、費用が平準化するメリットがあります。

■機能商品事業

機能商品事業は、短期的・低コストで提供できる中小型レディーメイド型を中心に扱っています。純水装置はもちろん、「水」に新たな「機能」を追加し、付加価値の高い水(機能水)をつくる装置の開発・販売も行っています。
プラント事業とは違い、装置の規模は小さく、病院や研究室、分析室で利用される小規模な装置が中心となります。また、水処理薬品の開発、食品加工材の開発事業も含まれます。機能商品の中で他と赴きが異なるのが食品加工材。主にハム、ソーセージ、即席めんの改良に用いられます。例えば、ハムに含まれる水分をコントロールすることで期待される食感を実現するなど。顧客は大手の食品メーカーも多く含まれます。工場だけでなく、食品分野でも「水」の技術が応用されています。

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