タンパク質構造とは
タンパク質は、全体的な形状により、球状タンパク質と繊維状タンパク質に分けられます。球状タンパク質は、水に溶けやすく壊れやすいです。また、酵素の場合のような触媒反応や、ヘモグロビンのように他の物質を輸送するといった活動的な機能を持っています。繊維状タンパク質は、水に溶けにくく形状的にも強固で、骨格構造を形成したり保護したりする働きを持っています。例として、毛、皮膚、爪にあるケラチンや、腱や皮膚等のコラーゲンが挙げられます。またタンパク質の機能は、その構造によって決められます。
一次構造
タンパク質中のアミノ酸の配列によって決められます。アミノ酸同士は、アミド結合(カルボキシル基とアミノ基から水1分子が除かれてできた縮合化合物)の連鎖による、ペプチド結合よってつながれています。このペプチド結合はpHや溶媒、塩濃度の影響を受けず、酸か塩基による加水分解、もしくは特別な酵素によってのみ結合が壊されます。2個のアミノ酸がペプチド結合でつながったものをジペプチド、3個ならばトリペプチド、4個から10個ならばオリゴペプチド、さらに10個以上ならポリペプチドといい、約50個以上連なったものをタンパク質としているが厳密な境界線はありません。
二次構造
ポリペプチド鎖のある特定の領域の形のことです。ポリペプチドのそれぞれの部分は、へリックス(らせん)、折りたたみシート(ひだつき布状)、ループ(輪)、ターン(折れ曲がり)といった一定の規則構造をとります。規則構造は、アミド官能基同士の間に形成される水素結合によって適切な位置に配置されます。
三次構造
球状タンパク質の三次元構造のことです。通常条件化で、それぞれのタンパク質に特有なアミノ酸配列と、そこで起り得る様々な反応のタイプによって安定した形です。この形を維持するために、水素結合、ジスルフィド結合、疎水的相互作用、塩結合(イオン間の相互作用)が関わってきます。
四次構造
2本以上の別々のポリペプチド鎖同士やポリペプチド鎖と補欠分子族が、互いにうまく結合して活性を示す状態のことです。つまり、別々のポリペプチド(タンパク質)が絡み合い機能を持つことをいいます。
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