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バイオ系の用語内分泌かく乱物質

【内分泌かく乱物質とは】

内分泌かく乱作用をもつ化学物質のことです。世界保健機関/国際化学物質安全性計画(WHO/IPCS)の見解では「内分泌かく乱化学物質とは、無処置の生物やその子孫や(部分)個体群の内分泌系の機能を変化させ、その結果として健康に有害な影響を生ずる単一の外因性物質または混合物である」と定義されています。なお、「内分泌かく乱物質」のことを「環境ホルモン」と表現することがあります。

【内分泌かく乱物質の毒性について】

成人の内分泌系は恒常性維持機能が完成しており、化学物質による内分泌かく乱作用に対して、抵抗性があります。しかし、脳血液関門や内分泌系の未発達な胎児や未熟な幼児、小児ではこの抵抗性が弱く、諸器官の形成に異常や遅滞を来すことにより、不可逆的な影響が一生残ってしまう可能性があります。このような観点から特に子供に影響があるのではないかと危惧されていますが、明白な影響は現在のところ分かっていません。

孵化直後の魚をエストロジェン(女性ホルモン)やアンドロジェン(男性ホルモン)に暴露させると遺伝的な性が機能的に転換することが知られています。これは、性ホルモンがそのホルモン特異的レセプターに結合することで遺伝子が活性化されるためにおこる現象です。この現象は内分泌かく乱物質であるビスフェノールAやノニルフェノールによっても引き起こされます。その理由は、ビスフェノールA、ノニルフェノール、フタル酸エステル、DDTなどの内分泌かく乱物質はエストロジェンレセプターに結合することにより遺伝子を活性化させることによりエストロジェンと類似の作用をもたらせるからです。また、細胞分裂も引き起こすため、乳がん細胞でこの現象が起ると、がん細胞が増殖します。なお、DDT代謝産物であるDDEやピンクロゾリンなどはアンドロジェンレセプターに競合的に結合し、アンドロジェンによる遺伝子の活性化を阻止します。

化学物質の他に、食生活の変動や生活環境の変化等による影響もあり、疫学調査による確認も取れていません。実験動物を用いた研究等により、胎児や未熟な幼児、小児で起こり得る影響の作用機序の解明を急いでおり、その結果を安全性評価の検討に役立てようとしているところです。

【どんなところで使われているのか】

遺伝子のクローニングやサザンブロットなどに使用されます。またPCR法と組み合わせることで親子診断に応用することも可能です。

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