研究用語辞典

バイオリアクターとは

生物学系

最終更新日:2023.04.17

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バイオリアクターとは

バイオリアクターとは、酵素等の生体触媒を不溶性の担体に固定化(固定化酵素)し、そこに反応溶液を流して有用物質を単離するための装置です。
微生物、動植物細胞といった生物体を容器内に遊離もしくは固定化した装置もあります。
容器内の温度、pH、圧力、基質濃度、酸素濃度、撹拌速度等を制御し、反応条件を一定に保つことで効率良く生体触媒を働かせることができます。

バイオリアクターの現状

従来の化学触媒を用いたケミカルリアクターでは高温・高圧により反応効率を上げていましたが、バイオリアクターは高温・高圧を必要とせず、生体触媒を利用するため、反応速度が速いのが特徴です。
また、繰り返し利用できるというメリットがあるため、コストダウンや省力化につなげられます。身近な例では砂糖、醤油、エタノール等がバイオリアクターを用いて製造されています。また、微生物が水中の有機物を捕食し、汚泥に分解する働きを利用して下水の浄化処理を行っています。

バイオリアクターの産業利用と今後の動向

バイオリアクターは、化成品、食品の製造過程で利用されるだけではなく、食品分析用センサーや医療用センサー、環境計測センサー等のように、研究、医療、環境浄化の分野においても利用される機会が広がっています。
今後は、担体の改良、生体触媒の安定性向上等によって、バイオリアクターの反応性がこれまで以上に高まり、その結果、私たちの身の回りに生体物質由来の製品が今まで以上にあふれることになるでしょう。

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