研究用語辞典

オートクレーブとは

生物学系

最終更新日:2023.07.03

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オートクレーブとは

オートクレーブとは、内部を飽和蒸気によって高温高圧にできる機器のことです。
バイオ系の実験においては、器具等の滅菌作業に、化学系では特殊な化学反応(コルベ・シュミット反応や金属触媒による水素化反応等)や抽出・析出を行う際に用いられます。

原理

滅菌の場合

オートクレーブを用いた滅菌を高圧蒸気滅菌といいます。
これはオートクレーブ内の圧力を高温の蒸気で上げることによって、細菌や微生物のタンパク質を変性させ死滅させる滅菌法です。高圧蒸気滅菌は飽和蒸気を用いることで、その他の熱による滅菌(煮沸滅菌、乾熱滅菌)よりも低温・短時間で滅菌することができます。

化学反応の場合

化学反応においては、基本的に高温、高圧、飽和蒸気等を必要とする反応で使用されます。
例えば、常温では液化しない二酸化炭素も高圧をかけることで液化させることができます。また、試薬や溶媒を沸点以上の温度で反応を進行させたいときにオートクレーブを使用し、圧力を上げて沸点を上昇させることによって沸騰させずに反応を進めることもできます。用途によって攪拌や振とう等の機能がついたものもあります。

使用上の注意

  • オートクレーブ内の水の量が十分か確認します。
  • しっかりと蓋を固定してから使用します。
  • 加熱中は外部も熱を持つので触れないようにします。
  • 飽和蒸気が行き渡らない部分は完全に滅菌ができないので、オートクレーブ内の器具の配置に気をつけます。
  • 液体や培地の量が多すぎると滅菌に必要な時間が長くなってしまいます。また、吹き零れの原因にもなります。
  • 液体を滅菌する際は蓋を完全に閉めてしまうと内圧が高まり容器が破損する可能性があります。
  • 滅菌終了後はオートクレーブの圧力と温度が十分下がっていることを確認してから蓋を開けます。

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