研究用語辞典

アプタマーとは

生物学系

最終更新日:2023.04.17

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アプタマーとは

アプタマーとは、特定の物質と特異的に結合する核酸分子のことで、細胞やタンパク質の機能を阻害します。
増殖因子、酵素、受容体、ウイルスタンパク質等、様々なタンパク質の他、金属イオン等と結合するものがあることも分かっています。
アプタマーはその結合対象の多様性と、抗体よりも高い特異性により、医薬分野での注目を集めています。

アプタマーの配列決定

アプタマーの塩基配列はSELEX(Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment)法という操作によって決定されます。
まず、ランダムな塩基配列を持つ核酸群の中から標的となるタンパク質に結合する配列を選択し、増幅します。その後、再び選択と増幅を繰り返し行い、特異性の高い配列を探索していきます。

実用動向

アプタマーは大量の合成が可能で、また生体作用の仕組みが単純です。
このメリットと細胞やタンパク質への阻害効果を利用して、構造プロテオミクス、ターゲット解析、疾患の治療薬等への応用が検討されています。 すでに医薬品として認可を受けたアプタマーもあります。
初めてアプタマー治療薬として承認されたのは、血管内皮新生因子に対するRNAアプタマーを用いた加齢黄斑変性症の治療薬です。このように、これまで治療が困難とされてきた多くの疾患に対し、高い特異性や親和性等の、抗体治療薬にない特性を持ったアプタマー医薬品の更なる開発が期待されています。

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