研究用語辞典

光触媒とは

化学系

最終更新日:2023.07.03

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光触媒とは

光触媒は、太陽や蛍光灯等の光によって働くようになる触媒です。
光触媒は、光があたることで強い酸化作用が発生し、有害化合物や細菌等を分解するという性質をもっています。代表的な光触媒として、酸化チタンが知られています。

光触媒の発見と原理

光触媒には、有害化学物質の分解と超親水性という二つの特徴があります。
以下の特徴は日本の研究者によって発見されました。
1972年に酸化チタンの電極を用いることで電流を流さなくても光を当てるだけで水の電気分解が起こること、酸化チタンに触媒作用があることが発見されました。その後、1992年に酸化チタンを薄くコーティングすることが可能になり、蛍光灯等の光でも有機物が分解されることが判明しました。
また、1997年には超親水性の特徴が発見されました。

  • 有害化学物質の分解
    酸化チタンに高いエネルギーをもつ光(紫外線)をあてると電子と正孔が生成されます。これが水や酸素等と反応して、活性酸素や水酸化ラジカルを生成します。生成された活性酸素や水酸化ラジカルは、非常に酸化性が高いので有害化学物質や細菌等を分解します。
  • 超親水性
    酸化チタンに光をあてると、酸化チタンを構成しているTiと、空気中のH2Oが反応し、-OH(親水基)ができます。その結果、水とのなじみが非常によくなります。

光触媒の実用動向

光触媒の有害化学物質の分解と超親水性という二つの特徴を利用することにより、大気浄化、水質浄化、汚染防止、脱臭、抗菌、院内感染防止、曇り防止等幅広い用途に応用が期待され、実用化も始まっています。

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