研究用語辞典

有機ELとは

化学系

最終更新日:2023.07.03

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有機ELとは

有機EL(有機Electro-Luminescence)とは、物質に電圧をかけたときに起きる発光現象を指します。
近年はその現象を利用し、有機化合物を発光体するディスプレイ等の製品開発が活発化しているため、それら製品一般の総称としても使用されています。

有機ELの発光原理

有機ELの発光素子は、発光体となる有機化合物中に注入された電子と正孔(電子の不足した穴)の結合により発生した励起子によって発光します。
有機ELを利用した製品では、発光層に電圧をかけることで、電子が正孔に注入され発光体が励起-発光します。発光体としては、低分子材料と高分子材料に大別され、それぞれ小型の有機ELディスプレイや、大型の機器に応用できると期待されています。

有機ELの実用動向

有機ELは原理・構造が単純であるため、発光体と電極、基板を合わせてもミリメートル単位以下まで薄く製造することができます。
また、高度な色の再現性や応答性、低消費電力といった利点が多いため、テレビや携帯端末、大型ディスプレイに利用する開発競争が激化しています。日本ではソニーが2007年に世界に先駆けて有機ELテレビを開発・発売しました。
また、最近では携帯電話や携帯音楽プレーヤー用のディスプレイとして利用した製品開発や、高分子材料の開発研究に伴う大型の有機ELデバイス開発が活発化していることから、今後は液晶やプラズマに代わる新たな材料として、有機EL製品の急激な市場拡大が予想されます。

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