ELISAとは
ELISA法は「Enzyme-Linked Immunosorbent Assay」の略で、「イライザ」、「エライザ」、「エライサ」等と呼ばれます。量を測定したい物質の特異的抗体による認識能と、酵素反応による検出を組み合わせた実験手法で、複数の成分が混ざった実験サンプル中から、抗体により認識される特定の物質の量のみを効率よく測定することができます。
同様の原理の実験手法として、酵素反応による検出ではなく、放射線により検出するRIA(Radioimmunoassay)と呼ばれる方法が古くから知られていますが、ELISA法は人体に影響を及ぼす放射線を使用しないことから、専用の設備が不要であり汎用されるようになりました。
実験方法および実用動向
具体的な実験方法は以下のものが知られています。
- 直接吸着法
- 目的のタンパク質を含む溶液を専用のプレートに吸着させ、その後発色酵素で標識された抗体を反応させる
- サンドウィッチ法
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抗体をプレートに吸着させる目的のタンパク質を含む混合溶液と反応させた後、再度抗体を加え(一次抗体)、 一次抗体を認識して発色する別の抗体(二次抗体)を反応させることでより高感度に検出する
サンドウィッチ法の例
近年では、BSE(牛海綿状脳症)の原因となる異常プリオンというタンパク質の検出にもELISA法が使用されました。