研究用語辞典

病理検査とは

生物学系

最終更新日:2023.04.17

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病理検査とは

病理検査とは、疾患の診断や原因(病因)の究明を目的として、採取された臓器や組織(ヒトや動物等)を対象に行う検査のことです。
病理検査は、主にがんの発見、診断を目的として行われます。そのために組織や細胞を顕微鏡で観察して調べます。大きく分けると、以下の方法で病理検査を行います。

組織学的診断法(組織検査)
生体の一部から摘出した組織の顕微鏡標本を作製し、病理医が顕微鏡で標本を見て良性・悪性の診断を行います。
術中迅速診断検査
手術中に、病変部が良性か悪性か、リンパ節等に転移がないか、病変部が取りきれているか等を確認するために行う検査です。通常の組織検査と異なり、組織を急速に凍結させて標本を作ります。結果報告まで30~40分程度です。この検査により、手術の方針が決定されます。
細胞学的診断法(細胞診検査)
自然剥離している細胞または人口的に擦過したもの、組織の捺印、穿刺吸引により採取した細胞の標本を作製し、顕微鏡下で観察します。細胞学的にがんを診断するために行われる検査です。
病理解剖
患者様が亡くなられた際、ご遺族のご理解とご承諾を得られた場合、疾病の原因、診断および治療効果の検証の目的で、遺体を解剖します。

関連する資格は、“臨床検査技師”や“細胞検査士”があり、病院や病院から依頼を受けて検査を行う企業からは、非常に重宝されます。

ヒトの疾患の診断を目的として行う病理検査は医療行為ですので、医師や歯科医師だけが病理診断を行います。
臨床検査技師は病理標本の作製に重要な役割を担っていて、標本作製の良し悪しや染色の質は病理診断の品質に大いに影響しています。実際の病理検査室では、病理検体の受付登録、標本作製、染色までを検査技師が分担し、病理診断は医師や歯科医師が行います。

組織をスライスして、染めた写真

組織をスライスして、染めた写真

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