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バイオ系の用語多糖

【概要】

多糖は多数(普通20個以上)の単糖がグリコシド結合によってポリマーを形成したものです。1種類の単糖からなる多糖をホモグリカン、数種類の単糖からなる多糖をヘテログリカンと呼びます。

【性質】

多糖は生物学的に、貯蔵や構造において役割を持っています。代表的なものでは貯蔵多糖としてグリコーゲンやデンプン、構造多糖としてセルロースやキチンが知られています。
グリコーゲンとデンプンはともにグルコースのホモグリカンですが、結合の違いにより区別されています。デンプンは、正確にはアミロースとアミロペクチンの混合物です。アミロースはグルコースが直鎖的に結合した構造をとり、一方でアミロペクチンは15〜25個のグルコース残基が25残基に1個程度の頻度で枝分かれしている構造となっています。グリコーゲンもまたアミロペクチンと同様枝分かれした構造からなりますが、側鎖の長さがアミロペクチンよりも短く、側鎖の枝分かれ頻度も8〜12残基に1個と、側鎖の特徴に違いがあります。また、グルコース残基の数もアミロースは100〜1,000個、アミロペクチンは300〜6,000個、グリコーゲンは約50,000個と分子量に大きな違いがあります。これら貯蔵多糖の結合はすべてα-D-グルコシド結合によってつながっています。

アミロース

アミロペクチン

セルロースもまたアミロースと同様にグルコースの直鎖状の重合体です。アミロースと異なるのはグルコース間の結合であり、セルロースはβ-D-グルコシド結合をとっています。そのため、アミロースがらせん状の構造をとっているのに対して、セルロースは水素結合を含むシート状の強固な構造をしています。
生物学的に、これらの多糖は加水分解酵素によって単糖に分解され、エネルギー源として利用されています。ヒトを含め、胃が一つの哺乳類はα-グルコシダーゼを生産するので、α-D-グルコシド結合をもつアミロースなどをエネルギー源として利用できますが、β-D-グルコシド結合をもつセルロースなどを分解してエネルギー源とすることはできません。ウシなどの反芻動物は、胃の中にβ-グルコシダーゼを生産する微生物を寄生させているため、セルロースを分解しエネルギー源として利用することができます。

【活用例】

セルロース:食物繊維として特定保健食品など

【合成ルート】

デンプンの生合成について
細胞質からプラスチドに輸送されたグルコース-1-リン酸やグルコース-6-リン酸は、プラスチド(細胞小器官)中で最終的にADP-グルコースとなります。ADP-グルコースのグルコース残基は、デンプン合成酵素によって伸長中のアミロースやアミロペクチンの非還元末端のグルコース残基の4位の水酸基と脱水縮合して、新たなα-1,4グルコシド結合を形成して取り込まれます。

【作用機序】

食物繊維の健康機能について
食物繊維は、多くの腸疾患や代謝性疾患に対して予防効果のあることが認められています。便の量を増加させ、腸内のビフィズス菌や乳酸菌の割合を増やすことによって便秘を改善し、腸内における発癌物質の生成を抑えます。欧米において、一日あたり24g以上の摂取で心筋梗塞のリスク低下が観察されるとの研究報告もあります。また、体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げる働きがあります。さらに食後の血糖値の急激な上昇を抑える作用もあります。

【参考文献】
ホートン生化学 第3版 P172-194

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