研究用語辞典

緩衝作用とは

化学系

最終更新日:2023.04.17

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緩衝作用とは

ブレンステッド酸(あるいはブレンステッド塩基)および、その共役塩基(あるいはブレンステッド酸)が、同濃度で存在している希薄溶液では、系中に強酸あるいは強塩基 が少量加えられても、それによるpH変化に対抗する作用が存在する。これを緩衝作用といい、緩衝作用を有する溶液を緩衝溶液(バッファー)という。

例:リン酸バッファー

KH2PO4および、K2HPO4を等モル含むリン酸緩衝溶液(リン酸バッファー)中では次の酸解離平衡が実現している。 H2PO4-がブレンステッド酸であり、HPO42-が共役塩基である。

H2PO4 + H2O ⇔ H3O+ + HPO42-

このリン酸バッファーのpHは定数であり7.21である。したがって、リン酸バッファーはpH=7(中性域)で緩衝作用を有する。もし、あるサンプル(水溶液)のpHを中性に保ちたいの なら、サンプル中にリン酸の共存が許される限り、リン酸バッファーを溶媒として用いてサンプルを調整するとよい。

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