研究用語辞典

律速段階(反応速度論)とは

化学系

最終更新日:2023.07.03

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律速段階(反応速度論)とは

ある化学反応が逐次反応(前の反応の生成物が次の反応の反応物質となり、逐次的に起こる反応のこと)を起こすとき、この逐次反応の速さ(最初の反応物質から最終生成物ができるまでの反応速度)は最も反応速度が遅い段階に支配されます。これを律速段階といいます。

律速の例

メバロン酸経路の律速酵素の阻害剤スタチン
肝臓中におけるコレステロールの生合成反応は、メバロン酸経路と呼ばれる逐次反応であり、その逐次反応は、HMG-CoA還元型酵素が関与する段階が律速段階である。 高コレステロール血症の原因であるコレステロールの生成を抑制するには、律速酵素の HMG-CoA還元型酵素の働きを阻害すればよい。この阻害剤がスタチンであり、日本の多くの製薬企業が製造販売している。
実験を予定通り進めるためには?
ある社員がHPLCを使って実験し、データを取るとする。実験を早く終わらせるために、綿密な計画を立てて、サンプルもきちんと準備をして、いざ実験室に行ったが、HPLCのコンディショニングを忘れていて、実際に実験が使えるようになるのはあと1時間後である。この際、実験終了の律速段階はHPLCのコンディショニングである。

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