研究用語辞典

サイトカインとは

生物学系

最終更新日:2023.04.17

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サイトカインとは

細胞から分泌されるタンパク質であり、細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称です。標的細胞にシグナルを伝達し、細胞の増殖、分化、細胞死、機能発現等多様な細胞応答を引き起こすことで知られています。免疫や炎症に関係した分子が多く、各種の増殖因子や増殖抑制因子があります。また、白血球(好中球、単球、マクロファージ等)が傷害箇所に集まるための走化性サイトカインをケモカインといいます。サイトカインにはケモカインを含む炎症性サイトカインと、逆に炎症性サイトカインの産生を抑制する作用をもつ抗炎症性サイトカインがあります。そのため、炎症性サイトカインの産生抑制、受容体の阻害活性を示す化合物を見出す方向と、抗炎症性サイトカインの産生促進の方向とで、炎症をコントロールする研究が行われています。

サイトカインとして知られるもの

インターフェロン
ウイルス感染の阻止作用をもつ糖タンパク質です。ウイルスの感染やレクチンの作用等により動物細胞が産生します(略記はIFN) 。その中でも、インターフェロンγ(IFN-γ)はマクロファージの活性化を示すことで知られています。
インターロイキン
主として免疫応答の調節のためにリンパ球やマクロファージが分泌するペプチド・タンパク質の総称です(略記IL) 。インターロイキンには、血管内皮で産生され、他のサイトカインの産生を促進する作用をもつIL-1、白血球細胞の分化促進および全身性の発熱に作用するIL-6、マクロファージのTNF、IL-1、-6、-8の産生抑制作用をもつIL-4等があります。

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