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化学系の用語液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)

【液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)とは】

化合物を液体クロマトグラフ(HPLC)にて分離し、分離された物質を質量分析計(MS)にてイオン化し分析する過程をひとつの装置で可能としたものです。幅広い化合物に対応可能なため、急速に普及しつつあります。

【原理】

LC-MSで用いられるイオン化モードはエレクトロスプレーイオン化法(ESI)または大気圧化学イオン化法(APCI)です。LCでよく分析される高極性・高分子量の物質にはESIやAPCIが適しているからです。ESIでは、溶液にした試料を電荷を帯びた液滴としてキャピラリーからスプレーします。窒素気流と加熱によって溶媒を揮発させることで電荷どうしが反発し合い、さらに細分化され最終的に1つの分子イオンとなります。APCIはESIを適用しにくい極性の低い試料に用いられるイオン化法です。加熱により気化した試料をコロナ放電によって大気から生成したイオンで間接的にイオン化します。ESIやAPCIはソフトなイオン化法であるため、フラグメントイオン(イオン化してから割れて断片化したイオン)の生成が少なく、1回のイオン化では同定に至る十分なスペクトルを得ることができません。そこで、2段階以上の質量分離を行うMS/MSまたはMSn分析が必要となります。
MS/MS(タンデム質量分析計とも呼ばれる)では、1段階目のイオン化で生じたイオン(プレカーサーイオン)を親イオンとし、アルゴンや窒素などのガスを衝突させて衝突誘起解離(CID)を行い、小さなイオン(プロダクトイオン)を娘イオンとして分離させます。MS/MSに対して、四重極を1組だけ装備した質量分析計をシングルマスとも呼びます。

【MS/MSの分析モード】

MS/MSにはいくつかの測定モードがあり、一般的な定性分析ではプロダクトイオンスキャンが行われます。1段階目のMSで特定のm/zをもつイオンのみを(四重極の場合)通過または(イオントラップが他の場合)トラップすることにより分析対象物質化合物イオンをとらえます。このイオンにガスを衝突させてフラグメントイオンを発生させた後、2段階目のMSに導き適当なm/z範囲で走査して質量スペクトルを得ます。
一方、定量分析では高感度の選択反応検出(SRM)モードを用います。これは2段階目のMSで走査せず特定のm/zのみをモニターする手法です。

【LC-MSの構成】

LC-MSの構成

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